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2023.11.08
献血と歯科治療
こんにちは。
ハート歯科クリニックの峯岡です。
先日、約5年ぶりに献血に行きました。
久しぶりの献血では、問診項目が増えていたり、献血前にヘモグロビン濃度が採血基準を満たしているかどうかの測定が指先穿刺法になっていたり、色々な変化があり驚きました。
さて、みなさんは歯科治療を受けて3日間は献血できないのをご存じでしょうか?
日本赤十字社のホームページには以下のように記載されています。
「出血を伴う歯科治療(歯石除去を含む)に関しては、抜歯等により口腔内常在菌が血中に移行し、菌血症になる可能性があるため、治療日を含む3日間は献血をご遠慮いただいています。」
口の中には、約800種類の細菌が10億個以上生息しています。
そのため、歯周病やむし歯の治療に伴って歯周病菌やむし歯菌が血液中に入ることがあります。このように身体の血液の中に細菌が存在する状態を “ 菌血症 ” と呼びます。現在では、歯周病の手術や抜歯などの歯科治療だけではなく、歯磨きやご飯を食べるだけでも、血液中に細菌が侵入し、菌血症を発症することが明らかになっています。ただ、通常では、細菌が血液中に侵入しても、マクロファージのような免疫細胞に補まって速やかに排除され、すぐに回復します。
しかし献血された血液を必要とされている方は、大きな手術を受けられて体力や免疫力が低下している場合が多いため、献血された血液に最近が入っていると問題となる可能性があります。したがって歯科治療3日以内の献血はできないのです。
一般的にも、お口の衛生状態が不良で、歯周病や歯の根に膿がたまっている場合は、歯肉や骨の炎症の部位から細菌が血液に侵入し、菌血症から細菌性心内膜炎や脳への感染などの発症リスクが高まることが報告されています。そのため、毎日の歯磨きとお口の定期的なケアが非常に大切です。
今日はいい歯の日。
日々の口腔ケアで健康寿命をのばしていきましょうね。