歯の話
2017.02.10
健康とは感じること
こんにちは。
ハート歯科クリニックの峯岡です。
先日、「かかりつけ歯科医が行う診療室を核にした在宅支援と摂食機能療法」をテーマに日本大学歯学部摂食機能療法学講座の教授、上田耕一郎先生の学術講演会にスタッフと一緒に出席しました。
超高齢社会となった日本では要介護高齢者が増加しており、その方々に私たち歯科医療従事者は何ができるかという講演で、向き合い方から実践的な内容まで色々話してくださいました。
長年、リハビリテーションの現場で多くのご高齢の方々や脳梗塞の患者様を診察されてきた先生の言葉は、とても考えさせられ、感銘を受けました。
リハビリテーションとは
「治らないこともある」からこその医療であり、
「かかわりの医学」である
その方がこの一瞬にどれだけ快適に過ごしていただけるかを考えることが大切
「治す」ことが基本になっている歯科で働いている私には、ハッとさせられる言葉でした。
そして講演の最後のほうに一人のご年配の女性の写真が出てきました。
その写真を見ながら植田先生が
「このおばあちゃんは寝たきりです。健康だと思いますか?」と聞かれました。
どうなんだろう?
寝たきりっていうことは動けない…健康…どういうこと!?
と私は少し戸惑いました。
けれど、その女性はとても素敵な輝く笑顔をたずさえていらっしゃるんです。
そこで先生がおっしゃった言葉がとても心に響きました。
「健康とは感じること」
感性豊かに快適で愉快な時間を積み重ねていくことができていれば、
病気や障害があろうと、その人は「健康」
「たとえ寝たきりでも、その人がハッピーな気持ちで過ごすことができれば「健康」といえるんじゃないでしょうか?」
あらためて私たち歯科医療従事者がどうあるべきか考えさせられました。
一人ひとりに「寄り添う」こと
それがいかに大切か
これからも植田先生のお言葉を胸に
みなさんお一人お一人が笑顔で過ごしていただけるように、私に何ができるかしっかり考えていきたいと思います。