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2020.02.13
バイオフィルムって何?歯みがきじゃ取れないの?
こんにちは。
ハート歯科クリニックの峯岡です。
定期検診の際に「バイオフィルム」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
それって歯垢(プラーク)と一緒?歯ブラシで全部とれないの?
答えはNoです。
まず「歯垢(プラーク)」とは、歯に付着している白、または黄白色の粘着性の沈着物で、非常に多くの細菌とその産生物から構成されています。
またプラークは強固に歯に付着してるだけでなく、薬品だけでは除去しにくい状態になっています。そのためにしっかりと歯ブラシ等で除去することが大切になります。
「バイオフィルム」とはプラークと同じく細菌の塊ですが、「フィルム」という名前の通り、表面に膜を張っている状態です。
プラークはあくまで細菌が集合しているだけで、それぞれに関係性はありません。
しかし、時間が経過するとお互いの弱点を補い合いひとつのグループを形成します。このプラークの進化形がバイオフィルム。
台所やお風呂の排水溝のヌメリと同じと考えていただくとわかりやすいです。
バイオフィルムの表面には免疫細胞や抗菌物質を跳ね返すバリアが張られており、歯周病菌の生息しやすい環境(要塞)となっています。
バイオフィルムは歯みがきや薬局などで市販している洗口液では落ちません。
そして、バイオフィルムの中の歯周病菌が出す排泄物や歯周病菌の死骸からなる内毒素、私たちの持つ免疫力などが原因となって歯周病は進行していきます。
台所のシンクの下の排水溝はいくらヌメリ取りの薬や洗剤を入れていても汚れてきて定期的にゴシゴシこすったりと掃除が必要ですよね?
口の中も同じです。
定期検診でバイオフィルムを除去するということは口の中の細菌を減らすと同時に
歯に細菌をつきにくくするという意味でもとても大切です。
定期検診の際に、歯を専用の器具できれいに磨いてもらって気持ちよかった♪さっぱりした♪と感じた時に、口の中の環境も整って悪い菌が減っていると思っていただけると嬉しいです。